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読みたい本、読み終えた本

 最近見つけた気になる本。

 じゃんっ。
 

 『社会を作れなかったこの国がそれでもソーシャルであるための柳田國男入門 』

 何が気になったかって、
 「社会を作れなかったこの国がそれでもソーシャルであるための○○」←わかる。
 「柳田國男入門」←わかる。
 「社会を作れなかったこの国がそれでもソーシャルであるための柳田國男入門 」←?、?、?。

 確かに柳田國男民俗学者だし、「日本にとっての社会」というものを考えていくために参照するにたる論考はたくさんあるって想像がつく。でも、こういうふうに言われると、ものすごく落ちるカーブボールをバッターボックスで見てしまった気分。
 「社会を作れなかったこの国がそれでもソーシャルであるための」、──からの「柳田國男入門 」。……この「グインッ」っ感がたまらない。「柳田國男を読む 日本に社会はあったのか」みたいなタイトルだったら絶対、スルーしてる。情報を出す順番をひっくり返しただけでここまで意表をつく感じになるか! また、しれっと「この国は社会を作れなかった」という印象を刷り込んでくるあたりもうまい。
 短歌、俳句に使えそう。


 そして、読み終えたほうの本がこれだっ!

 

エントロピーからはじめる熱力学 (放送大学教材)

エントロピーからはじめる熱力学 (放送大学教材)

 『エントロピーからはじめる熱力学』

 放送大学のテキスト。タイトルに違わず、「エントロピー」をはじまりの地点とし、とりあえずエントロピーというものがあるというところから熱力学をはじめてみようじゃぁないか、という本。
 そして最後までエントロピーそのものは直接的に説明はされない。
 謎の物理量Sにまつわる群像劇──!
 ……という感じ。

 イメージはできるし言ってることもわかるけど、問題が解けない、という私みたいなタイプには式をとりあえず操作してみようという視点が嬉しい。(このイメージをいじったらこういうイメージにたどりついた! っていうのは自分で考えればいいから)
 率直な物言いも多く、「覚えたほうがいい式はこれとこれとこれだけだっ!(式操作を実際に手元で試して来たんだから、他のは式操作で全部導出できるはずだよ、君なら。(圧、圧、圧、P、P、P))」やら「講義で定義を延々説明してから先に進んでみたこともあったが、理解度は伸びなかった」やら。実験台にされた学生さんかわいそうwww。
 そのかいあってか、これなら自分でもわかるできるやってみようと思えた。来期履修科目数が多くて重くて不安だったけど、1冊目(1科目目)でこのテキスト読めてラッキー。やー、面白かった。